今日思ったこと。

週末にどれかイベントを一つ、他に一つ依頼を受けようかと街角に出ると、ピルグリムワーム追討戦の依頼が出され始めたとの情報を耳にした。
酒場に行ってみると、なるほど、多くの依頼がある。
参加者を募る霊査士、それに早くも名乗りを挙げる熟練の冒険者達を尻目に、俺は初級向けの依頼を探す。
もどかしい。前線で戦うべき重騎士でありながら、俺にはまだあの強大なピルグリムワームやピルグリムグドンと戦う力量が無い。
そして一方で、あれだけの重傷者と死者を出した戦いの、いわば弔い合戦に、俺などが参加するのも、参加したいと考えることすらおこがましいような、冒涜のような気もしていた。
ああ、そんな卑屈で矮小な自分が嫌だ。適材適所に過ぎないじゃないか。
力が欲しい。強くなりたい。
それは自らの身を守り、他者をも護る、そんな戦いが出来るようになりたいという俺の冒険者になった理由であり、切なる願い。
再び強大な敵に挑む冒険者達よ、健闘を祈る。
必ず生還を。重傷を負っても、生きてさえいれば未来はある。
そしていつか、俺も、そこに到達する。